会概要

ごあいさつ

 コロナ禍や度重なる自然災害という未曽有の困難に直面する中、私たちは教育の在り方そのものを見つめ直す機会を幾度となく経験してまいりました。従来、当たり前であった教育活動が制限される中にあっても、学校現場では、その時々の状況に応じた柔軟な対応が求められ、教職員一人一人の創意工夫によって、多くの教育実践が積み重ねられてまいりました。また、ICTの活用や個別最適な学び、協働的な学びの充実など、新たな教育の可能性にも向き合いながら、「令和の日本型学校教育」の実現に向けた歩みを着実に進めてまいりました。
 しかしながら、その歩みは決して完成されたものではありません。社会の変化が加速度的に進む中、子供たちを取り巻く環境も大きく変化し、教育課題はより複雑かつ多様化しております。デジタル化の進展により学びの可能性が大きく広がる一方で、いじめや不登校、人間関係の希薄化、自己肯定感の低下など、子供たちの心に関わる課題も深刻さを増しております。
 また、自然災害が頻発する今日においては、知識や技能を身に付けるだけでなく、自ら考え、判断し、他者と支え合いながら主体的に行動できる力を育んでいくことの重要性を、改めて強く感じております。変化の激しいこれからの時代を生きる子供たちに必要なのは、予測困難な状況の中にあっても、しなやかに学び続け、自ら未来を切り拓いていく力であると考えております。
 GIGAスクール構想も新たな段階を迎え、今後は次期学習指導要領の方向性も見据えながら、教育課程や授業づくりの在り方もさらに変化していくことが予想されます。こうした時代の転換期において、学校経営を担う私たち校長には、目の前の課題への対応にとどまることなく、教育政策や社会の動向を的確に捉え、広い視野と高い視座をもって、先を見通した学校づくりを進めていくことが求められております。
 加えて、部活動の地域展開、働き方改革、若手教員の育成など、学校経営を取り巻く課題は数多くあります。そのような中で、校長の果たすべき大切な役割の一つは、教職員との対話にあると考えております。一人一人の不安や悩みに耳を傾け、その思いを受け止めながら、助言や励ましを通して、教職員が安心して教育実践に取り組める環境を整えていくこと。それが結果として、子供たちに向き合う力となり、学校全体の教育力の向上につながっていくものと信じております。
 「校長室が広いのは、『熟慮』と『瞑想』のためである」と言われることがあります。確かに、学校経営には冷静な判断と深い思索が欠かせません。しかし、その校長室の扉は、職員室を経て、すべての教室へ、そしてすべての子供たちへとつながっています。校長の思いや判断は、教職員を通して教育活動となり、やがて子供たちの成長へとつながっていきます。
 私たち宮城県中学校長会は、会員一人一人が志を一つにし、一丸となってこれからの学校教育の充実と発展に向け、力強く歩んでまいります。子供たちの未来のために、そして宮城県教育のさらなる発展のために、本会としてなお一層研鑽を重ね、その責務を果たしてまいります。今後も皆様から御指導と御支援を賜りますよう、お願い申し上げ挨拶といたします。

令和8年6月
宮城県中学校長会 会長 千坂 佳織

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事務局

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